アファーマティブ・アクション 日本の大学の男女平等

政治学

アファーマティブ・アクションとは ポジティブアクションとの違いは?

アファーマティブ・アクションは1960年代のアメリカで始まり特に人種差別の是正を目的とした政策として発展しました。ジョン・F・ケネディ大統領がこの概念を導入し公共の雇用における差別を撤廃するための措置を求めました。この取り組みは、教育や雇用の場における不平等を是正するための基盤を築き、後に多くの国々で模倣されることとなりました。 

ちなみにたまに聞く、ポジティブアクションなども基本的には同じ意味の言葉である。日本やヨーロッパなどでたまに使うがアメリカのアファーマティブ・アクションと意味の違いはない。

日本におけるアファーマティブ・アクションは特に人種間の問題で実施されようとしているものではない。男女平等を推進するために一部でかなり穏やかなレベルで導入されている形だ。

教育や雇用の場での格差是正を目的とし、女性の社会進出を促進するための具体的な施策が展開されている。これにより、女性が教育や職場で平等な機会を得ることが期待され、社会全体の多様性が向上することを目指して導入されているようです。以下では具体的な例を見ていきましょう。

人種のアファーマティブ・アクションは注意トピック

ちなみに人種のアファーマティブ・アクションでは過去のアメリカの人種差別を踏まえてのものであるが、アジア人はマイノリティなのだが高得点を取ってしまうので、アメリカでは無理やり得点を下げてアジア人の数は削減して他の人種を多くするようにしている。

Anti-Affirmative Action Asians Suing Black Woman Organization Due To Discrimination

ちなみにこのようにアジア人グループの一部がおかしいんじゃないかと声をあげたところ、誇張され逆に発狂しているようなサムネを付けられまるで差別しているかのように激しく避難される。コメント欄を見るとわかるがかなり暴力的で差別的だがアジア人はまとまった団体もないので事実上許されているともいえる。

近年報道もされているが、路上で日本人を含むアジア人が老人でさえも襲われる事件も多い。憲法で言論の自由が保証されていると言ってもアメリカではこうしたある種の批判はそれ自体が事実上タブーといえるかもしれない。

実際に日本人や中国人、インド人、その他アジア人グループはどれもマイノリティグループなのだが、エリート校では大部分を占め、社会的な成功度も高すぎるのだ。アジア人はお互いに交流が沢山あるような一まとまりの集団ではないが、アジア人という統計でみると生活水準は人種別グループだとほぼ最高水準である。

アジア人が歩いているだけで殴られたり突き飛ばされたりといった犯罪が起きているのが人種の平等と多様性を声高に日本に言ってくるリアルなアメリカの実際である。日本であればニュースで数日にわたって報道されるような犯罪はそもそも相手にされないレベルで進んでいくのだ。アファーマティブ・アクション関連で冷静な討論を誰もが好むとは考えないほうがよい。

話がそれてしまったが以下では日本での比較的平和裏に行われだしている各大学のアファーマティブ・アクションの取り組みを見ていきたい。

日本の大学の男女平等

以下では日本の大学での男女平等についてのアファーマティブ・アクションを具体的に見ていこう。

東京工業大学の女子枠

東京工業大学は、2024年度から女子枠制度を導入し、特に理工系分野における女性の比率を大幅に向上させることを目指しています。この制度では、女子学生の入学枠を設けることで、従来の約13%から20%以上に引き上げる計画です。これにより、大学内の性別バランスを改善し、より多様な視点を持つ学生を育成することが期待されています。

この女子枠制度の主な目的は、女性研究者や技術者の増加を通じて、科学技術の発展に寄与することです。特に、理工系分野においては、女性の参加が依然として低いため、女子枠を設けることで、将来的なリーダーシップを担う女性を育成することが重要視されています。これにより、学内の志願者倍率も高まり、より優秀な女子学生を獲得する機会が増加しています。 

具体的な施策として、東京工業大学では模擬授業やオープンキャンパスを通じて女子高生向けのイベントを実施しています。これにより、女子学生の理工系分野への興味を喚起し、入学後の活躍を促進することを目指しています。教育担当の井村副学長は、こうした多様な入試形態が学生の目的意識を明確にし、入学後のパフォーマンス向上に寄与することを強調しています。 

東京大学のジェンダー平等

東京大学は、女性リーダーの育成を目的とした「#WeChange」プロジェクトを推進しています。このプロジェクトは、教職員や学生を含む大学全体の意識改革を促進し、女性のリーダーシップを強化することを目指しています。具体的には、女性教員の増加やキャリア支援を通じて、大学内のジェンダー平等を実現するための基盤を築くことが狙いです。

このプロジェクトの一環として、東京大学は2027年度までに新たに着任する教授・准教授の約300名を女性とする計画を立てています。この施策は、過去10年間の女性教員の増加率を2倍にすることを目指しており、具体的な数値目標を設定することで、実効性のある取り組みを進めています。 

このような施策を通じて、東京大学は女性のキャリアアップを支援し、大学全体のジェンダー平等を推進しています。特に、女性教員の増加は、大学の研究環境を多様化させ、優秀な女性が評価される機会を増やすことに寄与します。これにより、学内の意識改革が進み、より包括的な学問の発展が期待されます。 

名古屋大学のポジティブアクション

名古屋大学は、女性教員比率の向上を目指し、業績が同等の場合には女性を積極的に採用する方針を掲げています。このポジティブ・アクションは、男女共同参画の実現に向けた重要な施策であり、特に教育研究評議会においてその実施が決定されました。具体的には、業績評価において同等と認められた場合に女性を優先的に採用する旨が公募要項に明記されています。 

名古屋大学のポジティブ・アクションの取り組みは、実際に女性教員比率の向上に寄与しています。2023年10月1日現在、女性教員比率は20.0%に達し、これは過去数年の努力の成果です。また、若手女性教員増員策により、部局のモチベーションが向上し、さらなる女性比率の増加が期待されています。これにより、大学全体の多様性が促進され、教育環境がより充実したものとなっています。 

名古屋大学のポジティブ・アクションは、男女共同参画の実現を目指し、女性研究者の応募を促進することを目的としています。この取り組みは、女性教員比率の向上が不可欠であるとの認識に基づいており、今後もさらなる施策が検討されています。特に、2027年度までに女性研究者比率を30%に引き上げることを目指しており、持続的な努力が求められています。

アファーマティブ・アクションの効果

アファーマティブ・アクションは特に教育機関において学生の多様性を促進し、学部の活性化に寄与しています。多様なバックグラウンドを持つ学生が集まることで、異なる視点やアイデアが交わり、学問の深化が期待されます。特に、女子枠の導入は、女性学生の参加を促進し、学部全体の活力を高める重要な施策とされています。これにより、教育環境がより豊かになり、学生同士の相互作用が活発化します。 

女子枠の導入は、志願者倍率の上昇をもたらし女子学生の獲得を進めています。具体的には、東京工業大学では女子枠の志願倍率が1.9倍から6.9倍に達しています。このようなデータは、アファーマティブ・アクションが実際に効果を上げていることを示しているといえるのかもしれません。

課題と批判

アファーマティブ・アクションは特に日本の大学において、性別や人種に基づく差別を是正するための重要な施策として位置づけられています。しかし、この取り組みは逆差別として捉えられることが多く、男性からも、そして女性からも反発を招くことがあります。

逆差別の懸念は特定のグループに対する優遇措置が、他のグループに対する不公平を生む可能性があるためです。このような批判は、アファーマティブ・アクションの実施において常に考慮されるべき重要な要素です。 

日本社会においてはアファーマティブ・アクションの必要性に対する意見が分かれています。一部の人々は、社会の意識や慣習が変化することで、自然に男女平等が達成されると信じています。この見解は、教育や職場における平等を促進するための努力が、必ずしも制度的な介入を必要としないという考え方に基づいています。確かにこうした政策を行う前に平等な条件で入学した女性からしたらこの制度のせいで逆に偏見をもってみられる恐れもあるでしょう。

以前ある医学部では逆に、アファーマティブ・アクションではないただの差別として合格圏の女子学生を落とし、低い得点の男性を入れて大ニュースになったこともありました。それで言えば本来今医者になっていた女子学生が今医者になれずに、本来今は医者ではなかったはずのいわば実力不足の男性医師がどこかに生じてしまっていることになります。この例で言えば上位成績でそうしたこととは関係なくどちらにしろ合格していた男性医師たちまでが、ずっと女子学生の代わりに受かったものとして偏見を向けられていると感じるかもしれません。

今後の展望

持続可能な男女平等の実現はアファーマティブ・アクションを通じて可能となります。この政策は特定の社会的集団に対する不平等や差別を是正し、公平な機会を提供することを目的としています。特に日本においては、男女間の格差是正が重要なテーマであり、大学における女性の進学や雇用機会の拡大が一部から求められています。

効果的なアファーマティブ・アクションの実施には制度の改善と社会的な意識改革が不可欠です。名古屋大学の取り組みのように、業績評価において同等と認められた場合には女性を積極的に採用する方針を明示することが、実効性を高める一助となる可能性もあるのかもしれません。

個人的には女子が理系科目が苦手というよりは好まない人の割合が男性より多いと感じるのでそちらの改善が問題ではないかとも思いますが、こうしたアメリカ流のやり方などで流れを作ることが功を奏す可能性も否定はできません。

様々な試行錯誤をして男女平等の実現に向けた具体的なステップが踏まれることが期待されます。