羽田空港の新しい飛行ルートが都心上空を通過するようになって以来、騒音問題や安全性への懸念が絶えません。
この記事では羽田新ルートの開始時期からその背景、騒音問題の実態、住民の声までを詳しく解説します。インバウンド政策のための国際線増便政策と都民の生活環境の間の議論に迫ります。
羽田新ルートの運用開始時期と概要
新ルートはいつから始まったのか
羽田空港の新しい飛行ルートは2020年3月29日に運用を開始しました。あれの真っ只中にまさかの増便政策ですね。
この新ルートは訪日観光客増加に対応するための国際線需要拡大政策の一環として導入され、表向きには東京オリンピックに向けた準備として進められました。そして試験運用という名目で始まったこの飛行ルートは現在も継続して使用されています。
運用開始からすでに数年が経過していますが「試験運用」の名称のまま固定化している点は注目すべきでしょう。日本では試験的に始めるちう名目で始めたものが定期的な説明会を何回かしているだけで過程を踏んだとして恒久化する前例が多いためです。
新ルートの運用状況と便数
新ルートの運用時間は風向きによって変わります。南風の場合、午後3時から午後7時の間に約3時間程度の運用が行われ、A滑走路への着陸が約14便、C滑走路への着陸が約30便、B滑走路からの離陸が約20便となっています。
風向きや天候によって実際の運用状況は日によって変わりますが都心上空を飛行する航空機の数は決して少なくありません。特に夕方の時間帯は多くの住民が帰宅して休息をとる時間と重なるため、影響を感じる人が多いようです。
というか実際、自分のある友人などは神奈川の基地の飛行機の音に慣れているようなところから都内に来たにも関わらず「いやうるさいな、近すぎない?」と実際に言っていたほどです。
新ルートの飛行経路の特徴
新しい飛行ルートは世界最大の都市である東京の中でも特に人口密度が高い23区西部の都心上空を通過します。具体的には品川区、目黒区、渋谷区などの上空を航空機が飛行することになりました。
以前の飛行ルートは主に東京湾上空(海側)を通過するものでしたが、新ルートでは住宅や商業施設が密集する地域の上空を飛行するため、騒音や落下物の危険性などの問題が指摘されるようになりました。
羽田新ルート導入の背景と目的
なぜ新ルートが必要だったのか
羽田空港の新しい飛行ルートは先述の通り東京オリンピック・パラリンピックに向けた訪日客の増加に対応するためということで国の主導で始まりました。
2020年3月29日から運用が開始され国際線の発着数を増やすことを目的としています。この新ルートによって羽田空港は国際線を増やす政策に応えるための役割を果たすことが行政府から期待されています。
新ルートの導入により羽田空港の発着回数を年間約3.9万回増やすことが可能になるとされています。
観光客>安全性
2010年代からの一貫して行われている観光客や移民を実質的に大量に増加させる政策に伴い、国際線の需要は急増しています。特に羽田空港への到着便の約70%は南西方面からのもので、これに対応するためには羽田空港の処理能力を拡大したいという思いがあったのでしょう。
このような背景から、以前は落下物も墜落リスクもゼロであった海側飛行ルートを変え、この新しい飛行ルートの導入をする必要が出てきました。
新しい飛行ルートは世界最大の都市である東京の中でも、特に、人口密度が高い23区西部の都心上空を通過するルートです。飛行機の墜落が100年に一度であっても、どこに落ちても大惨事、落下物であれ確実に被害が出るような、基本的に長期で見れば現時点で大惨事が予見可能なルートといえるのではないでしょうか。そして飛行機の事故確率はそこまで低いものでもありません。
同時に騒音問題もあり、着陸時の降下角度を引き上げることで騒音の軽減効果を狙ったりもしますがそれは飛行機側の安全性も削ることになります。
もはや一般の都民、そして日本人へのメリットはあるのでしょうか?
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羽田新ルートによる騒音問題
騒音レベルの実態
羽田空港の新ルートによる騒音は都心部で最大81デシベルに達することが確認されています。このレベルは日常生活において非常に不快な音として認識されるレベルです。特に大井町駅周辺では75.3デシベルが測定され、これは掃除機の音と同程度の騒音レベルです。
ちなみに音の大きさの目安ですが、、
- 40デシベル:図書館内の静けさ
- 60デシベル:普通の会話
- 70デシベル:電話のベル
- 80デシベル:騒々しい工場内、掃除機の音
- 90デシベル:騒々しい工場内
このように新ルートによる騒音は日常会話に支障をきたすレベルに達することがあります。
大量のオフィス、大学、大病院、東京都の中央図書館などもほぼルートの下にあるのですがどれだけ外国人を呼び込みたいのでしょうか。
住民からの苦情の状況
新ルートの運用開始後1日で約100件の苦情が寄せられ、その後も問い合わせが継続しています。住民からは「説明会で聞いたよりも騒音が大きい」という声が多いなど特に騒音や落下物に対する不安を訴える声が各種メディアを見ていても目立ちます。
品川区の調査によると住民の約44.5%が新ルートの影響を受けていると回答しています。特に騒音や落下物に対する不安が高まっており、生活に支障をきたすケースも報告されています。

www.asahi.com
世界の大都市空港との比較
世界の大都市と比較すると、人口密集地上空を飛行機が通過するという羽田の新ルートは珍しい事例です。例えば同じ島国の大都市の首都ロンドンのヒースロー空港では人口密度が低い地域を通過するルートが設定されており、こうした騒音問題はほとんど発生していません。
またアジアの大都市である香港では、かつては啓徳空港が市街地に近接していましたが、安全性や騒音の問題から1998年に閉鎖され、現在は郊外のチェクラップコク国際空港に移転しています。このように他の先進国では都市環境と空港運用の両立に様々な工夫がなされています。
関西国際空港や中部国際空港は人工島に建設されており、騒音問題を最小限に抑える配慮がなされています。成田空港にしても立地は国際的に見て平均的な人口密度の場所と言えるでしょう。
ほとんど時代に逆行しているといって過言ではないのじゃないでしょうか。外国人を呼び込むためにここまで一般の都民、一般の日本人で躍起になっている人はいるのでしょうか。。
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羽田空港の新ルートによる騒音は、都心部で最大81デシベルに達することが確認されています。このレベルは日常生活において非常に不快な音として認識され、特に大井町駅周辺では75.3デシベルが測定され、掃除機の音と同程度の騒音が住民に影響を与えています。
これにより、住民からの苦情が相次ぎ、環境への影響が深刻な問題として浮上しています。 天皇を退位された上皇陛下はすぐ近隣の港区の仙洞御所に住んでおられるようですが、退位後の生活環境は大丈夫なのでしょうか。
もちろん上皇陛下だけでなく毎日掃除機の音と落下物の危険性がある場所に土地や住宅を買ってしまった方々の生活もです。インバウンド政策の前では、特に相手にすべき声ではないと考えられているのかもしれませんが。
新ルートの運用開始後は1日で約100件の苦情が寄せられました。住民からは「説明会で聞いたよりも騒音が大きい」との声が多く、運用開始からも問い合わせが続いています。このような状況は、住民の不安を増大させ、国交省に対する見直しの要望が高まる要因となっていますがこの国の行政の先例からして試験運用というのは一度始めたらずっと何か取り返しのつかない問題が起きるまで改善はしないでしょう。
(これ系の約束が守れるようならば、今では高速道路も無料、ガソリンも一時的な税金がなくなり、とっくの昔に安価になっていたはずですがどれも強引に推し進めて議論が静まるのを待って恒久化する、というのがほぼいつもの流れです。)
ただ問題が起きたときに、これを始めた側が、予見できなかった、予測できなかったと言い訳をさせないために反対の声を挙げておくことが大切でしょう。飛行機の事故率と人口比率を掛け算するだけでこのルートが危険だというのは明白で、危険という声は地方自治体の議会だけではなくSNSなどを見れば既に国民側では大量に出ているのです。何しろ以前はリスクがゼロの海上だったのですから。
品川区の区の調査によると住民の約44.5%が新ルートの影響を受けていると回答しています。特に騒音や落下物に対する不安が高まっており、生活に支障をきたすケースも報告されています。そしてこの短期間でさえ落下物が複数落ちているのです。
東京は世界最大の都市でこの危険性ほどの他の事例はあげられませんが、例えば同じ島国の大都市の首都ロンドンのヒースロー空港では人口密度が低い地域を通過しこうした騒音問題はほとんど起きていません。
更に大都市の上を飛行機が通るといえば香港が浮かぶ方も多いと重いますが、もちろんこちらも、こうしたビル群の真上を通過するような危険なルートは21世紀に入る前に早くも消えています。
落下物リスクと安全対策の現状
報告されている落下物事例
新ルート運用開始以降、複数の欠落部品や落下物事例が報告されています。航空機からの部品や氷塊の落下は下を歩く人々や建物に重大な被害をもたらす可能性があります。
現在人的被害は出ていませんが運用は一日ではなく何十年と続ける訳ですから潜在的なリスクは否定できません。脱落部品数は確認されているものだけでも年間で毎年50件以上はあるのです。
わざわざ海上の無リスクルートから世界最高人口密集地ルートに変更して、人的、物的被害が出た場合の責任者はどこの誰にするつもりなのでしょう。下手をしたら損害賠償の際に、航空機会社や国庫から税金を使うというようなことも現在のままではありえるのではないでしょうか。
今年9月、全日空機から落下した約3キロのパネル。同じ時期、大阪でも約4キロのパネルが落下し車に直撃した。さらに3日前には大韓航空機の部品がなくなっていたことも判明。飛行中に落下した可能性もあるとみられている。
日テレNEWS NNN
落下物で過去最重、過去最大の物はいずれもタイヤトレッド(タイヤのゴム)だ。最重は23kg(千歳空港、平成21年)、最大はなんと4m15cm(成田空港、平成26年)だという。
こんな大きなものがもし1km上空から落ちてきたとしたら、下にいる人たちはひとたまりもない。約15秒程度で落ちてくるので、逃げる時間もほとんどないだろう。
現代ビジネス
このような氷塊が日中の飛行機から落ちて来たとして、真下には人口密集地、もっと厳密に言えば商店街や学校の校庭や公園も大量にあるのです。日本人の安全なんて外国人増加目的の前にはどうでもいいのでしょうか。
東京の区側の意見は事実上はほぼ無視
冒頭でも述べたように騒音問題の解決策として降下角度の調整が重要な要素とされています。具体的には、着陸時の降下角度を通常の3度から3.45度に引き上げることで、騒音の軽減が期待されるとのことです。この調整により、都心部上空を通過する際の騒音レベルを低下させることが可能となります。
もちろんこれは乗客のリスクが上がる行為だと思うのですが。そういうことではなく単純に前のように海側に戻せば、何も都民や乗客乗員の安全性の問題は起きないのは明らかで、日本人は誰も困らないと思うのですが。
しかし国土交通省が設置した「羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会」は港区などから開催をなかなかせず、自分たちで作った検討会だというのにこうして区側から早くやれという要請までされています。
他にも数年前から議員連盟として「羽田問題議員連盟しながわ」といった連盟もできたり、渋谷区は全会派一致で新ルート実施ありき前提の検討会で意見書の内容を踏まえて行うようにといった意見書まで出しているのが実情です。
以上のように調べれば調べるほど思うのですが、これを推進したい東京の区というのはあるのでしょうか?
まとめ
羽田空港の新飛行ルートは2020年3月29日に運用開始され東京都心上空を日々大量の飛行機が通過することになりました。この変更は直接的に言えば訪日外国人増加の便宜のため導入されましたが都心の人口密集地上空を飛行することで騒音問題や落下物リスクが生じています。
住民からは最大81デシベルに達する騒音や安全性への懸念の声が多数上がっており、地元自治体も国に対して様々な要望を出していますが抜本的な解決には至っていません。
世界の大都市の例を見てもここまでの人口密集地の真上を飛行機が通過するケースは少なく、羽田新ルートの在り方については今後も議論が必要といえるでしょう。
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